交流系統では、主にタービンで駆動される発電機によって発電され、その回転数に周波数は比例します。タービンの機械的出力よりも大きな電気出力を出すと、そのエネルギーの差は発電機(+タービン)の回転数の減少によって補われます。このため、周波数も低下します。この回転数(=周波数)の低下は、いろいろな制御も用いてタービンの機械的出力を増加することによって元の回転数へ戻されます。
周波数が高いと同じ出力を出す発電機の大きさを小さくできます、しかし、遠くまで電気を送ることが難しくなります。このため、ある狭い範囲にだけ供給する場合、たとえば、飛行機では400Hzが使用されています。
交流では送電電力と電圧をほぼ独立に制御できるのに対し、直流では電圧と送電電力が不可分であることから、直流では極めて高速の中央型の制御が必要になります。また、電気がショートした時には、その部分を短時間で切り離して全体への影響を及ぼさないようにする必要があります。このショート部分を切り離すのに使うスイッチが、直流では難しくなります。これは、直流では電流がずっと流れ続けていますので、スイッチで切り離そうとしても電流が流れ続けようとするので切り離すのが困難になるからです。交流では、電流がゼロになる時間がありますので、これがやさしくなります。このため、電気自動車ぐらいの大きさの電気では直流でも切り離すことができますが、もう少し大きな電気を使うところでは交流のスイッチに比べて特別な装置が必要になり、コストも高くなります。このような事情から、現在の直流送電においては世界的にも、3端子(電気を送る個所と受ける個所の合計が3か所)までの系統しか運用されていません。
「4.周波数の変動は何に影響するでしょうか」で述べますように、まず、インバータ駆動でない回転機はほとんどの場合取り替える必要があります。これには、大きな発電所のすべての発電機やタービンや工場のモータも含まれます。また、変圧器や電圧を調整する機器についても取り換えが必要になるものが多数あります。
厳密に言いますと発電と負荷は(途中の損失なども含めると)電気的には常にバランスしています。アンバランスは、発電機を回すための蒸気や水の量と、発電している電力の大きさとの間で発生します。つまり、発電させるための蒸気などの力(単位時間当たりのエネルギー)が発電している大きさよりも大きければ周波数は高くなります。
インバータエアコン、インバータ冷蔵庫、インバータ蛍光灯などがあります。インバータとは、前の二つでは、電子回路を用いて交流の電気の周波数や電圧をモータの望ましい運転状態(目いっぱい働かせるときには周波数を高く、ゆっくりで良いときには周波数を低く)に変える装置のことを言います。インバータ蛍光灯では、周波数を高くして、効率を良くし、また軽くもなっています。
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直流の送電線が十分長ければ、送電線がリアクトルの性質をもつので、直流リアクトルは省略されることがあります。